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急速解凍とは

急速解凍とは

冷凍技術の発達で食材を冷凍する機会は増えました。しかし、冷凍した食事を解凍した時に冷凍前の食材と同じ状態に戻るのでしょうか?残念ながら同じ状態には戻りません。

しかし、同じ状態に近い食材に解凍することも可能です。そのための方法が、急速解凍なのです。この急速解凍は、タンパク質の変成や氷結晶の粗大化による組織の破壊を最小限化することで、冷凍保存前の鮮度や栄養価で食材を解凍することができるのです。同じように急速解凍にもいくつかの種類があり、電子レンジ解凍、加熱解凍などがあります。

急速解凍のメリット

急速冷凍のメリットは、タンパク質変成によるドリップの発生の抑制、氷結晶の粗大化による食品の組織の破壊を抑制、酵素反応による食品の変色の抑制などです。急速解凍に適した食材に対して、適切な急速解凍を行うことで、美味しい食品を提供することが可能です。

急速解凍のデメリット

電子レンジ解凍の場合は、中心まで熱が届きにくいこと、解凍ムラが発生すること、熱を加えすぎることでドリップが発生することなどがあります。加熱解凍の場合は、火を通しすぎてうまみがなくなり、食感も変化してしまうことがあげられます。

急速解凍を行う場合の注意点

電子レンジ解凍の場合は、短時間で解凍することができますが、解凍過剰、解凍ムラ、乾燥、ドリップ流出などが発生しています。加熱解凍の場合は、過剰に火を通しすぎてうまみが逃げてしまいます。急速解凍を行う場合にもそれなりの解凍技術を知っていることが必要なのです。

時間をかけて解凍する「緩慢解凍」との違い

緩慢解凍の常温解凍であれば、食中毒の危険性も考えられます。流水解凍の場合は、食材が袋詰めされていることや水に触れても問題ない食材であることなど、対象となる食材に制限があります。冷蔵庫内で解凍を行う低温解凍であれば品質を落とさず解凍することができますが、時間がかかってしまいます。

しかし、急速解凍の場合ならばこうした緩慢解凍のデメリットを解決することができます。緩慢解凍や急速解凍の種類については、食材の種類に応じて決定することが大切です。それぞれの食材や状況に応じた解凍方法を取ることが美味しい食品に仕上げるために必要なのです。

大容量の食品を一気に解凍する場合は解凍機がおすすめ

大容量の食品を一気に解凍する場合は、解凍機を使用することがおすすめです。大容量を解凍するには、解凍ムラが発生する可能性が高く、解凍技術にも熟知していることが必要だからです。業務用で大容量の解凍が必要なときには解凍機を使用することで、上手な解凍ができ、美味しい食品に仕上げることができます。

メーカー別に見る
業務用解凍機

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mended

おすすめ解凍機メーカー4選

サイト内で紹介している解凍機の特徴についてまとめました。食材やニーズに合わせて適した解凍方法を選びましょう。

そのまま提供する生食品を
食感を変えずに解凍できる
低温高湿解凍
フジ技研工業
低い温度でも均一に解凍可能
  • 製品数:9製品
  • 解凍量:60kg-50,000kg
  • 食材:肉類(牛・豚・鶏・馬)
  • 魚介類(魚・貝・魚卵)
  • その他(つゆ・野菜ペースト)
  • 解凍時間:3-12時間

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形状や大きさが不ぞろいの食品を
スピーディーに解凍できる
マイクロ波解凍
明治機械
秒単位で解凍可能!
ハイパワーの解凍能力
  • 製品数:5製品
  • 解凍量:20kg-15.4t
  • 食材:肉類(牛・豚・鶏)
  • 魚介類(魚)
  • 果物
  • 解凍時間:35秒-4分54秒

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分厚くて大きな塊の食品を
中まで均一に解凍できる
高周波解凍
山本ビニター
高周波で中までムラなく解凍可能
  • 製品数:10製品
  • 解凍量:60kg-4,000kg
  • 食材:肉類(牛・豚・鶏)
  • 魚介類(魚・海老)
  • その他(野菜・パン・菓子)
  • 解凍時間:任意

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袋詰めされた調理済食品を
手軽に解凍できる
流水解凍

共生テクノス

少量からOK!
エコな水循環式の流水解凍
  • 製品数:2製品
  • 解凍量:10kg-180kg
  • 食材:真空パックされている肉類や魚介類、加工食品
  • 解凍時間:公式HPに記載がありませんでした。

公式HPへ

※2023年6月23日時点、Google検索「解凍機」で上位に表示される解凍機を販売・製造するメーカー41社の中から、各解凍方法別に製品数が多い会社をおすすめの会社と紹介しています。