業務用解凍機の使用において、特に魚介類を解凍する際のポイントや注意点、さらに魚介類に適した解凍機を取り扱うメーカーをまとめて紹介します。
魚を解凍する上でのポイントは、なんと言っても魚本来の鮮度や発色を損なうことなく解凍することです。
飲食店の調理場などでは、冷凍した魚を冷蔵庫に移すことでゆっくりと解凍するケースもあります。
冷蔵庫解凍は低温で少しずつしか解凍できないため、少量の解凍に向いています。
魚を解凍する際に気をつけるべきは、急激に加熱しすぎないこととです。
電子レンジなどを使って短時間で解凍しようとすると、急激な温度差でドリップが発生し、魚の旨みを損ねてしまう恐れがあります。
また、常温解凍で魚を長時間常温に晒しておくと、細菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。
タイヨー製作所の低温高湿式解凍装置は、低温解凍によってドリップを出さずに鮮度よく仕上げることができるため、魚介類の解凍に適した解凍機です。
衛生対策に関しては、解凍中に庫内で除菌作用が働くことで殺菌・除菌を実現しています。
さらに、庫内の空気が空気清浄装置の水に触れることによって脱臭効果を発揮し、魚独特の臭みを消す働きをします。
タナカ冷機工業が開発した低温蒸気式解凍装置も、8~15時間かけて食品の旨みを逃すことなくじっくりと解凍するため魚の解凍に向いています。
導入コストを比較的リーズナブルに抑えられることに加えて、省エネルギー性の高い自然媒体CO2を採用していることによって維持費も低く維持できます。
細田工業が製造を手がける「流廻」は、流水解凍によって均一かつスピーディに解凍できる点が大きな特徴です。
飲食店の厨房などスピードが求められる食品加工現場に向いており、魚介類の解凍にも対応しています。
しかし、流水解凍は食品表面に酵素反応が発生して味や色が変化する可能性があるため、解凍する食品はあらかじめ味付けや下茹でを済ませておくのが良いでしょう。
解凍スピードに関しては、300/500サイズの冷凍エビであれば解凍水温25℃に設定すればおよそ30分で解凍が済みます。
高電圧静電誘導エネルギーを用いたデパック技術の解凍機を提供している会社です。食材の変色を抑え、酸化の防止によって色味も美しい状態を保ちやすくなります。重量のロスもないので、コスト面にとってもメリットがあるでしょう。解凍終了後は解凍機から冷蔵庫への移し替えが必要ないため、スタッフの負担の軽減にもつながります。
業務用解凍機であるテンパトロンシリーズを取り扱っている会社です。高周波を活用した内部加熱方式を採用し、短時間かつムラのない解凍ができます。内側から均一に解凍でき、ブロック型の大きな魚類であっても短時間で解凍可能。さらに旨味成分が外に逃げ出すことを防ぐため、鮮度の高い状態のままで解凍できるでしょう。
解凍機に特化した会社なので取り扱っている解凍機が豊富です。それぞれの厨房や工場に適した解凍機が見つけやすく、企業ごとの要望に沿った解凍機の制作も行っています。狭いスペースにも設置できる小型の解凍機も取り扱っており、小型かつ性能の良い一台を提案してくれるでしょう。UV-C殺菌ランプを搭載しているタイプもあるので、衛生面に配慮したい企業にも適しています。
独自のメンテナンスサービスを提供しており、グループ全体で包括的なバックアップ体制を整えています。北海道から九州までサービス拠点があるため、支店などを全国に構えている会社もトータルでサポートしてもらえるでしょう。低温高湿度解凍機であるハイブリッド・デフロスターを取り扱っており、品質の低下を防ぐシステムを搭載しています。
1985年より自動車の生産ライン生産や生産設備のメンテナンス、設計製作を行っている会社で、食品用の設備として解凍装置・殺菌装置・乾燥装置・ヒーディング装置・調理装置を取り扱っています。日本国内だけでなく、海外にも拠点を設けており、幅広いエリアに対し技術を提供。ハイコム式の解凍方法を開発しており、より短時間での解凍が可能です。
サイト内で紹介している解凍機の特徴についてまとめました。食材やニーズに合わせて適した解凍方法を選びましょう。