食材を解凍する方法は複数あり、食材に適した方法を選択しないと失敗してしまうことがあります。
例えばマグロを解凍する場合、急激な温度変化はドリップといわれる旨味成分が流出してしまうため、常温解凍・流水解凍は避けるのが無難です。
また、電子レンジでの解凍は温度が高すぎて焼けてしまう他、賞味期限を過ぎた食品はたとえ冷凍保存していたとしても解凍すると茶褐色に変色してしまうこともあるようです。
解凍に失敗してしまう原因は大きく「急激な温度変化」と「時間をかけすぎる」の二つが考えられます。そのため、適度に時間をかけて解凍することが重要になります。
冷凍マグロを解凍する際には、酸素に触れさせる必要があります。
そのため、真空パック保存されたマグロを開封せずに冷蔵庫で解凍すると、酸素が遮断されて時間を追う毎に褐色に変色してドリップが流出し、さらに生臭くなってしまいます。
同様に、真空パックから出さずに流水解凍した場合、酸素の遮断に加えて長時間を要することでドリップが流出してしまいます。
なお、真空パックを開封せずに長時間置いておくと、切り粉と呼ばれるマグロを切った時のカスから雑菌が繁殖して生臭くなってしまうことから、刺身では食べられない可能性が高くなります。
肉は多くの水分を含んでおり、冷凍の際にその水分が結晶化して細胞を傷つけてしまいます。その状態で解凍すると、壊れた細胞からドリップが流れ出てしまうため、できる限り低温で均一に解凍しなければなりません。
肉を電子レンジで解凍する場合、加熱温度を正しく設定しないと温度が高すぎることでドリップが流出してパサパサになってしまったり、肉の一部だけ火がとおって変色するなど解凍ムラが出てしまうことがあります。
電子レンジの解凍機能は「食材を生の状態に戻す」機能とされており、解凍機能で冷凍ご飯を解凍すると水分が飛んでふっくらしたご飯にならないことがあります。そのため、冷凍ご飯の解凍にはあたため機能を利用してください。
また、ポリエチレン素材のラップで冷凍保存すると冷凍庫内の臭いが移ってしまうことがあるため、冷凍する際にはポリ塩化ビニリデン素材のラップを利用することをおすすめします。
なお、冷凍ご飯の自然解凍は、水分がなくなってしまいパサパサになってしまうので避けた方が無難です。
飲食店やスーパーなど、冷凍した食品の取り扱いについては、通常「冷凍肉は自然解凍しない」「一度解凍した食材の再冷凍はせずに廃棄する」など、店舗毎にマニュアルがあります。
にも関わらず解凍ミスが起こってしまうのは、解凍手順の違いや温度管理ミスなど様々な要因が考えられることから、店舗や販売製品ではそういった点に注意する必要があります。
加えて、少しでも解凍ミスのリスクを減らすために、解凍速度が速く均一に解凍できる解凍専用機を導入することも一つの選択肢といえるでしょう。
サイト内で紹介している解凍機の特徴についてまとめました。食材やニーズに合わせて適した解凍方法を選びましょう。