静電エネルギー解凍で食品を解凍する上でのメリットや注意点、静電エネルギー解凍方式を搭載した業務用解凍機を取り扱う国内メーカーをまとめて紹介します。
静電エネルギーを用いて冷凍食品を解凍すると、冷凍前の食品本来の鮮度や風味を落とすことなく解凍できます。
冷蔵庫に放電版を取り付けるだけで導入できる解凍技術で、簡単なスイッチ切替操作で冷蔵機能と解凍機能を使い分けられるため、近年注目を集めている解凍方法です。
解凍庫内に静電エネルギーを発生させて、庫内の冷凍食品に微振動を与えることで過冷却現象を起こして解凍する方法を静電エネルギー解凍と呼びます。
解凍庫内の温度は元々0℃近くにキープされていれば、冷凍食品を全体的にムラなく解凍することができて、解凍後の食品の鮮度や風味を長期間維持することが可能です。
静電エネルギー装置は冷蔵庫に後付け可能なので、既設の冷蔵庫があれば新たに設置スペースを取ることはありません。
静電エネルギー解凍機は、静電エネルギーによって食材に微振動を与え、過冷却を引き起こすことで解凍します。ここでは、この静電エネルギー解凍機のメリットについて紹介しています。
静電エネルギー解凍機は、迅速に解凍するため、食材のダメージを抑えることができます。食材のダメージを抑制することで、うまみが逃げず、美味しく喫食することが可能になります。
静電エネルギー解凍機は、変色やドリップの発生を抑制してくれるため、食材へのダメージを抑えた解凍が可能でしょう。
静電エネルギー解凍機は、ドリップの発生を抑えるため、細菌の増殖を抑制します。細菌の増殖を抑えることで食中毒の予防につながります。静電エネルギー解凍機は、制菌力に優れた機械といえます。
解凍後、庫内温度を自動管理することで、解凍直後の食材の状態を保持することができます。鮮度を保持してくれるので、解凍した後も鮮度を維持したいという方に適した解凍機だといえるでしょう。
日本ハイコムが開発した食品用マイクロ波加熱システムは、冷凍食品を短時間でムラなく解凍できるマイクロ波解凍機です。
独自開発の温度制御システムを搭載しており、取り扱い品をお好みの温度まで正確に解凍できます。
解凍時にはドリップが発生しにくく、食品本来の風味や食感、発色を損なうこともありません。
肉類や魚類などの生鮮食品はもちろんのこと、野菜類や芋類、パン類、バターやマーガリンなどの油脂類まで非常に幅広い食品の解凍が可能です。
解凍スピードの目安としてバター解凍の例を挙げると、従来の方法では2日間かかっていたバターの解凍を5分で済ませられる解凍能力を備えています。
明治機械が販売する解凍機「MIPシリーズ」は、米国フェライト社製のマイクロ波を搭載しており、取扱い品の内部までしっかりと解凍することが可能です。
トンネルタイプの大型解凍機は、トランスミッター4台を使用すれば最大で1時間当たり15.4tの解凍能力を誇る強力な解凍機です。
明治機械はパッチタイプの小型解凍機も販売しており、MIP4は1分23秒/1バッチ(25kg)、MIP10は4分 /1バッチ(136kg)の解凍能力を持ちます。
24時間体制で稼働可能で、故障時にもスピーディに復旧できるPLC制御機能を搭載しています。
ネスターの解凍機は、真空昇華冷却技術とマイクロ波加熱技術を兼ね合わせたハイブリッド解凍方式を採用しており、それぞれの特徴を活かした均一で素早い解凍が可能です。
冷凍温度がマイナス18~60℃の冷凍食品であれば、マグロやホタテ、サバ、カニなどの魚介類をはじめ、豚や鶏、羊などの畜肉、ケーキなどの菓子類まで様々な食品に対応しています。
サイト内で紹介している解凍機の特徴についてまとめました。食材やニーズに合わせて適した解凍方法を選びましょう。