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加熱解凍とは

冷凍した食材を解凍する方法はいくつかあります。中でも短時間で解凍できて便利なのが加熱解凍です。ここでは、加熱解凍の特徴や方法、メリットについて解説します。

加熱解凍の特徴

加熱解凍とは、食材を冷凍した状態のまま加熱調理することです。加熱解凍は、あらかじめ調理がされた冷凍食品である加工野菜類やソース類、調理食品などに用いられます。

加熱解凍の大きな特徴は、あらかじめ調理された食材を解凍するので解凍と調理が同時にできるという点です。加工野菜の場合は、凍ったままで炒めることや煮ることで解凍と調理を同時に行います。また、調理食品は、蒸す、炒める、揚げるなどをして解凍します。袋に入ったソース類は直接熱湯に入れて加熱することで解凍します。

加熱解凍の方法

ジュール加熱解凍

ジュール加熱解凍とは、冷凍した食品を2枚の電極版ではさんで交流電圧を加えることで自己発熱させて解凍する方法です。ジュール加熱解凍では、食品を直接発熱させるので、均一で迅速な加熱が可能です。

また、解凍の際に細胞組織の破壊が少ないことでドリップの流出が少なくなり、うまみ成分を閉じ込めることができます。そのため、ジュール加熱解凍はたんぱく質を多く含む魚介類や肉類などの解凍にも向いています。

誘電加熱解凍

誘電加熱解凍は、電磁波を利用して内部から加熱する解凍方法で、高周波型とマイクロ波型があります。高周波型装置の場合は電磁波の浸透性が高いので大型の食材の解凍に向いています。対して、マイクロ波型装置の場合は、高周波型に比べて浸透性が劣るので薄い食材の解凍に向いています。マイクロ波型に代表されるのが一般的に使われている家庭用電子レンジです。

誘電加熱解凍では、迅速に解凍できるという特徴がありますが、温度むらが生じやすいので注意が必要です。これは、水と氷で熱伝導率が異なるため、溶け出した水分ばかりが加熱されることによって起こります。誘電加熱解凍は、調理済みの食品や加工野菜、パンや米などのでんぷん質の食材の解凍に向きます。

加熱解凍のメリット

解凍スピードが速い

加熱解凍のメリットのひとつが解凍スピードの速さです。加熱解凍以外の解凍方法として、冷蔵解凍や室温解凍、流水解凍などがありますが、どれも時間がかかるというデメリットがあります。

加熱解凍の場合は、熱を加えるので解凍スピードが速く調理時間が短縮されます。ただし、誘電加熱解凍の場合は、急速に解凍するのでたんぱく質を多く含む魚介類や肉類などの解凍はドリップが出やすくなるためおすすめできません。

解凍と調理が同時にできる

加工野菜などの場合は、解凍と調理が同時にできるのが加熱解凍のメリットです。加工野菜は冷凍前に下茹でしてあるので、少しの熱を加えるだけで解凍できます。そのため、味付けと解凍が同時にできるのです。

また、調理食品の場合は、凍ったままで炒めることや揚げることで調理が完了します。このように加熱解凍では解凍と調理が同時にできるのが大きなメリットですが、火を通しすぎるとうまみや食感が損なわれるため注意が必要です。

加熱解凍のデメリット

食材の品質に影響を与える可能性がある

加熱解凍、特に電子レンジなどによる急速な加熱は、解凍ムラを引き起こしやすいのが大きなデメリットです。一部が解凍しきらないうちに他の部分が過熱され、タンパク質の変性が進んでしまうことがあります。

これにより、肉や魚などの食材から、うまみ成分や栄養素を含んだドリップ(水分)が増えてしまう可能性があります。このドリップの流出は、食材の目減り(歩留まりの低下)につながるだけでなく、残った食材の風味や栄養価の低下を招き、見た目の悪化にも影響します。

食材の味や食感が落ちる可能性がある

急激な加熱は、タンパク質の急な変性を招いて水分を保持できなくなり、それがドリップの発生を助長し、水っぽくなったり、本来のジューシーさが失われたりする原因となります。特に電子レンジ解凍では、熱が均一に伝わりにくいため、過熱された部分が硬くなったり、パサついたりして、食材本来の食感を大きく損なう可能性があるためです。

また、過度な加熱は、食材に含まれるうまみ成分も一緒に流れ出させてしまうため、料理全体の味が薄くなったり、冷凍前の風味を再現できなくなるといった問題が生じる可能性があります。品質を重視する場合には、温度変化の緩やかな低温解凍を推奨します。

分厚い食材には向いていない

加熱解凍、特に電子レンジを使う方法は、分厚い食材の解凍に不向きです。熱が外側から急速に伝わるため、中心部がまだ凍っているにも関わらず、外側だけが過度に加熱されてしまいます。この温度差が解凍ムラを大きくし、外側は硬くパサついた状態に、中心部は冷たいままという状態を引き起こします。

結果として、食材全体を均一に解凍できず、品質や食感が大きく損なわれてしまうのが欠点です。この方法は、薄切り肉や少量のご飯など、薄く小さい食材の解凍には比較的向いています。

メーカー別に見る
業務用解凍機

Recom
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業種で選ぶ解凍機メーカー3選

「ピークタイムに急な解凍作業が追いつかず、調理スタッフが現場で混乱してしまう」「解凍ムラによって食材の品質が低下し、クレームにつながる」といった問題は、多くの法人企業様が直面している課題ではないでしょうか。これらを解決し、作業効率を飛躍的に向上させながら、食材の鮮度・食感をしっかり維持して短時間で解凍できるのが最新の業務用解凍機です。導入によりオペレーションの円滑化や顧客満足度の向上はもちろん、スタッフの負担軽減など、多方面にわたるメリットが期待できます。

大手食品加工メーカー・
スーパー向け
フジ技研工業

引用元:フジ技研工業公式HP
https://www.fujigiken.net/thawing

特徴

  • ドリップを抑えつつ食材本来の色や風味を保ち、ムラなく均一に解凍が可能。大量仕入れ・加工を行う大手食品加工メーカーでの品質を安定させ、食材の無駄を減らし、クレーム削減やコスト削減にも貢献。
  • 強力な紫外線を照射し、カビなどを効果的に殺菌。製造ラインやバックヤードなど、衛生管理が求められる現場でも、清潔な状態を維持。食品の安全性と品質を確保。
  • 小型~大型まで多彩なモデルがあり、食品工場や店舗の規模・処理量に合わせて導入しやすい。

解凍方法

低温高湿解凍

冷たい湿気で鮮度と食感を保持

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高級寿司・
料亭向け
プロトンエンジニアリング

引用元:プロトンエンジニアリング公式HP
https://proton-eng.co.jp/

特徴

  • 100%の湿度環境と独自の電磁波技術を組み合わせるプロトン解凍でドリップを抑え、寿司ネタや高級食材の旨味・食感を保ちながら短時間で解凍が可能。
  • 庫内の空気圧をにコントロールすることで、食材への風を均等に行き渡らせ、解凍ムラを防ぎながら見た目の美しさや鮮度を安定して保持できる。
  • 柔軟な設備改修とコスト効率を両立し、既存の冷蔵・冷凍設備を活用しながら高品質な仕上がりと運用コストの削減を実現。

解凍方法

プロトン解凍

磁場と電場で細胞を守り品質維持

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回転寿司・
チェーン居酒屋向け
明治機械

引用元:明治機械公式HP
https://www.meiji-kikai.co.jp/microwave/

特徴

  • 物質への浸透性が高いマイクロ波により、食品内部まで均一にエネルギーを供給することで、魚介類から肉類までメニューの多い店舗の幅広い食材に対応できます。
  • 形状がバラバラかつ大量の食品でも短時間で均一に解凍。注文から提供までの時間を短縮できるため、ピーク時でもスムーズな料理提供が可能。
  • コンパクトな設計であるため、限られた厨房スペースやスタッフの多い店内でも、スタッフの動線を邪魔せず設置が可能。

解凍方法

マイクロ波解凍

マイクロ波で素早く均一に解凍

公式サイトで
機能の詳細を見てみる

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