高周波解凍で食品を解凍する上でのメリットや注意点、さらには高周波解凍方式を搭載した業務用解凍機を取り扱う国内メーカーをまとめて紹介します。
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企業名 | 完了温度(解凍温度) | 解凍時間 | 解凍機の製品数 |
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山本ビニター | -2℃~-5℃程度の半解凍 | 5分から30分 | 13 |
日本ハイコム | -5℃~-1℃ | 4分30秒~5分 | 12 |
ネスター | -8℃~-1℃ | 約20分~約37分 | 1 |
明治機械 | - | MIP 3 超小型バッチタイプ 解凍機:1分 | 5 |
※「-」はHP上に記載がなかったものを指します。
高周波とは、1〜300MHzという高域な周波数の電磁波を指し、高周波によって冷凍品を加熱することで解凍するのが高周波解凍機です。
高周波解凍機のメリットとしては、取扱い品の厚みや断面のサイズ、形状などに左右されることなく均一に熱を伝えられる点です。
そのほか、短時間での解凍が可能な点、解凍後も食品の旨みや鮮度を損なわない点などが挙げられます。
高周波解凍機は、高周波によって生じる電界作用によって取扱い品の内部に非常に強い分子運動を引き起こします。
激しい分子運動は熱を発生させるため、内部深くまで十分に熱を通す必要がある畜肉などの食品解凍に適していると言えます。
冷凍品の外部から熱を加えて解凍する外部加熱方式と異なり、内部から解凍する高周波は取扱い品の表面を溶かしたり旨みを逃すことがありません。
高周波解凍は、食材を内部から加熱する解凍方法です。ここでは、高周波解凍機で解凍するときのメリットについて紹介しています。
解凍時にうま味成分が流出すると、食材の美味しさの喪失や微生物の増殖による食中毒の原因になります。高周波解凍機は、ムラなく解凍し、ドリップの流出を予防します。高周波解凍機は、ドリップの流失を防ぎ、食材のうま味を保持する解凍が可能といえます。
食材の解凍に時間がかかると感じられている人は多いでしょう。高周波解凍機は、食材の種類や温度にもよりますが、5分~30分で解凍することができます。高周波解凍機は、スピーディーな解凍が可能といえます。
肉のブロックなど、解凍時に内部まで解凍できていない場合もあります。高周波解凍機は、分子運動で熱を発生し、食材の内部から解凍を進めていき、ブロックも均一解凍することが可能です。
食材の内部から迅速に解凍できる高周波解凍機にも、課題はあります。ここでは、その課題について考えていきます。
高周波解凍機は、エネルギー効率が高く、ランニングコストは低く抑えることも可能です。しかし、初期の設備投資が高額です。高周波解凍機を導入するときは、設備投資とランニングコストを把握して行うことが大切です。
高周波解凍機に適する食材の形状には限りがあります。解凍する食材は、円柱などの形状が適しており、角材などは向いていません。高周波解凍機で解凍する食材を考慮して、設備を導入することが必要です。
高周波解凍機は、バッチ式のような大量回答ができません。大量な解凍を望むのであれば、他の解凍機を使用することが必要です。高周波解凍機は、大量回答ができないため、生産性は高くはありません。
高周波出力数やテーブルサイズに応じて4種類のラインナップがあり、1時間当たり60kgから140kgまでの冷凍品を解凍することができます。
主としてコンビニ関係や水産関係、製菓・製パン関係の食品工場に導入されています。
4つの型式が取り揃えられており、用途に応じて1時間当たり150kgから最大1000kgまでの解凍が可能です。
操作性に優れた液晶タッチパネルを搭載しており、多品種の解凍条件を簡単に設定できるため解凍業務を簡略化できます。
山本ビニターが誇る大型解凍機で、ベルト送り方式を採用することで大量の冷凍品を自動で解凍できます。
ベルト幅や高周波出力数に応じて5種類の製品を取り揃えており、1時間当たり最大4500kgの連続解凍が可能です。
国内の電機メーカー業界を牽引する大手メーカーのパナソニックが製造販売するマイクロ波解凍機「NE-DF32」は、スピーディかつ幅広い解凍能力が強みの製品。
対象の冷凍食品には、素材からデザートまで計33通りの提供メニューを標準装備しており、解凍開始温度や仕上がり温度に応じて5段階の調整が可能。
冷凍食品の旨みや風味を損なうことなく解凍できて、肉類が変色する温度帯を素早く通過するため冷凍前と解凍後で発色が変わらない点も魅力の一つです。
加えて、周波数は50Hzと60Hzの両方に対応しているため、日本全国どこでも利用可能で、全国チェーン展開している飲食店やスーパーなどが複数店舗に導入する場合でも問題ありません。
サイト内で紹介している解凍機の特徴についてまとめました。食材やニーズに合わせて適した解凍方法を選びましょう。